先月の東大ハラケンゼミに続き、法政大学 経営学部 長岡ゼミにもゲスト講師としてお呼びいただきました^^
長岡ゼミは「”ソーシャルデザイン”をベースに各自がもつ問題意識を見つける&深めていくゼミ」だそう。
リンク:長岡研究室ウェブサイト
最初は、声を掛けてくれた学生さんから「シティズンシップ教育について聞きたい!」というリクエストをもらっていたのですが、事前打ち合わせの段階で、ゼミ生の興味・関心が結構幅広いと聞いたので、
“国連職員を目指していたわたしが、なぜ「まちづくり」「対話」に携わるのか?”
という、よくある新書みたいな(笑)タイトルで、ここ10年間(18歳~もうすぐ28歳)で移り変わってきたわたしの問題意識や選択について40分ほどお話させていただくことに。
ちょうど、前職を退職→イギリス大学院留学→転職 のタイミングで(プライベートのごたつきもあり笑)、人生の第二ステージが始まったなぁという感じがしている今日この頃だったので、わたし自身にとっても考えを整理する良い機会となりました。
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♥カトリックの中学・高校に通っていたわたしの「途上国支援に携わりたい」と漠然とした憧れ。
♥セルビアの難民キャンプでボランティアをし、抱いた無力感と不信感。
♥国際NGOのユースボランティアとして活動する中でふくらんできた「社会貢献」「国際協力」への違和感。
♥運命的に出会ったソーシャルベンチャーのインターンをクビになった苦い経験。
♥非営利組織の経営を内側から学びたい、と就職した赤十字でのやりがいとジレンマ。
♥青少年対象のグローバル教育プログラムを担当していて感じた「エンパワーメント」の難しさ。
♥周りを巻き込むフックを模索し、「かわいい×ソーシャルアクション」というテーマで始めたエシカルWebマガジン。
♥行動そのものが目的化してしまいかねない、「エシカル」「ソーシャルグッド」の落とし穴。
♥本業×マイプロジェクト、というパラレルキャリアの始まり。
♥働きながら勉強を続ける中で出会った、イギリスのシティズンシップ教育。
♥「社会貢献」、「ソーシャルアクション」を経てわかった、「市民の社会参加」の意義と課題。
♥「地域コミュニティでの対話を通じて、いきいきと社会参加できる人を増やしたい」と考えるようになったわたしが、導かれるようにしてジョインした新しいお仕事。
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と、いろいろ悩んで、行動して、気付きを得て、また違うもやもやが生まれて、新たなチャレンジをして・・・あちこち動き回ってたまに人生の迷子(笑)になるわたしが、いま、ここにいる理由。みたいなものをざーっとお話しました。
(このどれかの要素が、ゼミ生の皆さんの心に引っかかるかもしれないなぁと思い!)
わたしの話だけするのも面白くないので、最後に(あまり時間を取れなかったけれど)、「過去に、強い想い(憧れややる気、問題意識)があったけれど、期待どおりにならなかった経験はありますか?そのあと、どんな行動を取りましたか?」というテーマで、3人1組で経験をシェアしてもらうことに。ワークショップ慣れしてしまっている?ゼミだったので、シンプルにお互いの話をしてもらいました。
よくある就職試験の面接みたいに「困難な経験をどう乗り越えましたか?」みたいな武勇伝ではなく、「もやもやとしてしまった経験」について語る、という場があってもいいのかなぁと。わたしも、うまく乗り越えられなくて、見なかったふりをしたり、逃げたり、信頼を失ったり、正当化したり・・・ということはたくさんあったので。
何か選択をした時点では「正解」だと思えなくても、そのあとの行動の積み重ねで「結果オーライ」になればいい!
(そんなことを、以前ブログに書いて、今でもよく読まれているみたいです→「正しい道を選ぶのではなく、選んだ道を正解にしていくこと 」)
最後にいくつか感想を聞いてみたところ、
「人によって、もやもや→行動、というパターンの人もいるけれど、自分はまず何も考えずに行動→理想と現実のギャップでもやもや、ということが多い。行動パターンは人によって違うんだな」
という気付きや、
「世間では、成功体験ばかりよく取り上げられるけれど、本当はそれ以上に失敗だってあるはず。もっとそういうのがシェアされてもいいのでは」
というコメントや、
「好きなことで一番になれなくて、一度きっぱり諦めようと思った。でもできなかった。関わり続けていたら、今まで見えてこなかった道が見えてきた」
という経験がシェアされて、興味深かったです。話してくれて、どうもありがとう。
長岡ゼミは、共通のハッシュタグで考えをツイートする、というのがお決まりのようで、今回のゼミに関する感想も「#melc2015」というタグで共有されています^^その一部を貼り付けておきますね。
気がついて振り返ってみたら全てが学びにつながってた という裏には、たくさんの行動と試行錯誤がなされてきたのだろうなと感じた #melc2015
— minaho (@mv09211) 2015, 10月 8
#melc2015 みおさんは越境型の生活をしてるとわたしは捉えた。それによりもやもやした気持ちや気になるなと思ったことなど、問題意識が変化していく過程のお話を聞いたように思う。むしろ、問題意識は変化し続ける&増え続けるものだと思った。軽やかに動くことで世界が広がると思った。
— むらまつ (@chbmkty) 2015, 10月 8
#melc2015 みおさんのキャリアの進め方の「軸を持って流される」
軸がなかったらたしかに、ふらふら生きてることになっちゃう。
自分がどう生きていきたいか、どう進んでいこうかの軸を持つこと自体が、自分と社会の関わりを考えないといけないから、社会参加なんだなとおもった。
— ふじよし (@5v_satoko) 2015, 10月 8
#melc2015 誰でも自分を卑下にするようなマイナスな話はしたくないのが当然で、だけれども人と人が深く理解し合うにはそういった負の部分を共有がある程度必要なことのように感じる。そのためにもそういったことを抵抗なく言い合える対話の場づくりができる人材や環境を揃えることが重要では
— みずなみひかる@終身名誉問題外 (@the_mondaigai) 2015, 10月 8
#melc2015 みおさんの話を聞いて思ったこと。自分が感じたモヤモヤを行動に起こしているから、問題意識が変化している。問題意識が変化していないのは、思考と行動が停止しているサインではないか。
— MiSora (@82_ochimi) 2015, 10月 8
#melc2015
社会のためにって意識より自分が好きだから、楽しいからという意識で参加できる方がいいという想いはすごく共感できる
そういう意識で動けるのが自分ごとってことなんだと思う
— 内海博介 (@89Hirosuke) 2015, 10月 8
#melc2015 社会に参加したくてもできない人に向けた支援は興味ある。やる気のある人を育てるのも大事だし、参加できるような場所をつくることも大事だと思う。
— むらまつ (@chbmkty) 2015, 10月 8
長岡先生からは、「プライベート」と「パブリック」のバランスが大切だね、というコメントをいただいて、そのテーマに関心をもってツイートしてくれたゼミ生の方も多かったです!
#melc2015 市民として、自分が社会に属しているという意識を持って話をしているか。その話がパブリックなことをプライベートととして捉えて話しているのか。自分ごととしてその話を捉えているかで面白くもつまらなくもなる。
— うえだちはる (@bocweda9) 2015, 10月 8
普段から自分は社会と結びついてる、と思えるって素敵だけれど実際社会に出ていない学生にとってそれが難しいと感じられるのは窓口が少ないからなのか、関心そのものが低いのか。 伝染のように伝わるものなのかもしれない。#melc2015
— minaho (@mv09211) 2015, 10月 8
#melc2015 自分の中でのプライベートな事柄もパブリックなこととなり得る。パブリックとのバランスを考えるのも大切だが、今自分が好きなことをどう広げていけるか、好奇心を持って考えるのも必要だし、なにより楽しいことだと思う。
— 木原 健太 (@K_Kifaaara) 2015, 10月 8
パブリックとプライベートのバランス。ある人の行動はその人の好きなことや興味関心から繋がるものだと思うけど、その行動がパブリックなものであるかどうか。しかしパブリックなことを意識しすぎるとその行動は本心から起こすことはできないだろう。 #melc2015
— ともか (@tomokamochiko) 2015, 10月 8
#melc2015 プライベートな部分とパブリックな部分でのバランスの話は面白いと感じた
自分のプライベートな部分がパブリックに移るのも継続が重要であり、自分のプライベートなモノを多角的に捉えられたら面白くなると思う
— Crazy Hair (@myiutiav) 2015, 10月 8
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とっても自由にお話しさせていただいて、長岡先生のコメントやゼミ生の皆さんの素直なリアクションから、いろいろ刺激を受けました。呼んでくださってありがとうございました~!