開発教育協会(DEAR)が主催する第38回開発教育全国研究集会(d-lab2018[ディー・ラボ2018])の初日(8月4日)に、開発教育入門講座~「パーム油のはなし」をつかって~のふりかえりファシリテーションを担当しました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました^^
☆DEARでは、こうしたイベントに限らず、毎月22日頃に「開発教育入門講座」を開催しており、わたしはタスクチーム(ボランティア)のメンバーとして時々ファシリテーションを担当しています。
開発教育協会(DEAR)が主催する第38回開発教育全国研究集会(d-lab2018[ディー・ラボ2018])の初日(8月4日)に、開発教育入門講座~「パーム油のはなし」をつかって~のふりかえりファシリテーションを担当しました。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました^^
☆DEARでは、こうしたイベントに限らず、毎月22日頃に「開発教育入門講座」を開催しており、わたしはタスクチーム(ボランティア)のメンバーとして時々ファシリテーションを担当しています。
ストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」#6が無事終了しました♥
7月は植木美穂さんをゲストにお迎えし、「想いを持ち続け、ご縁を引き寄せる」というテーマで開催!
今回は、北千住にあるCoffee And Talesさんを会場として使わせていただきました!
まずは、ゲストスピーカーの美穂さんに、ライフストーリーをお話いただきました。
小さなスケッチブックに、手書きスライドを用意してくださいました!
美穂さんは、学生時代からフェアトレードなど国際協力の分野に関心を持ち、インターンやアルバイトを経て児童労働から子どもを守る国際NGOでキャンペーンマネジメントや企業連携などの業務を担当。2015年に退職後、グラフィックデザインを学び、現在はフリーの「エシカルデザイナー」として、主にエシカルブランドのビジュアルデザイン等を手掛けています。
美穂さんは、真面目で、予測できないことを怖がる子どもでした。世界や日本で起こる問題について、「なぜ?」と良く考えていたそうです。「世界を平和にしたい!」という志のもと、かなり吟味したうえで大学を選んだ結果、とても満足の行く大学生活を送ることができ、「きちんと考えて選べば、自分の望む結果を得られるんだ!」と当時の美穂さんにとって一つの成功体験になったそうです。
大学時代にフェアトレードやCSRという概念を知り、持ち前の真面目さで一生懸命勉強した美穂さん。企業のCSRを考えるうえで、NGOとの協働が一つのカギになりそうだ、と感じたため、大学4年生のとき国際NGO・ACE(エース)でインターンを始めました。そこからアルバイトを経て、社員として働くことに。CSRプロジェクトや政策提言、ネットワーク構築・協働など多くのプロジェクトを担当し、イギリス研修も経験。
仕事にやりがいを感じていたものの、自身が大切にしたいものの優先順位や、団体との方向性の違いを考えた結果、昨年1月に退職し、次のステージに進むことを決めました。退職するとき、「辞めたところで、自分には何もできないんじゃないか。ここにいなかったら、何の価値もないんじゃないか」とすごく悩んだといいます。でも、心の中にあるモヤモヤが晴れず、「自分の感覚を信じてみよう」と卒業を決意しました。
退職後、大学院進学なども考えたものの、なんとインフルエンザと中耳炎に立て続けにかかってしまい(!)、静養を余儀なくされることに。そんな折、義理のお兄さんが自然エネルギーの会社を立ち上げ、「会社案内のパンフレットとロゴを作ってもらえないか?」と依頼されました。実はイラストレーターなどのソフトを使ったことがなかった美穂さんでしたが、ご縁を大切にしようという気持ちから、「やったことないけど、やります!」と返事をし、Google検索に頼りながらなんとか制作。大変だったけれど、「美穂ちゃんに頼んで良かった、ありがとう!」と喜ばれたことと「自分の力で稼いだ!」という実感がとてもうれしかったのだそうです。この経験が、美穂さんが「エシカルデザイナー」として名乗って仕事をする原点となりました。
美穂さんのお話を聴いたあとは、参加者の皆さんで「共感したこと・驚いたこと・疑問に思ったこと」をシェア。最後には今日全体の学びと気付きを一人ずつ話してクロージングとしました。
アットホームな空間で、笑顔いっぱいにお話してくださる美穂さんと、穏やかなな参加者の皆さんとの対話から元気をもらった3時間でした♪
主宰者のわたしがキャリアチェンジした関係で、Share Your Storyの定期開催はしばらくお休みになります。また何かのイベントを開催するときには、またブログ等でお知らせしますので、お楽しみに!
All Photos by Manabu Hoshaku
毎月開催中のストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」#5が無事終了しました♥
5月は西村創一朗さんをゲストにお迎えし、「ライフミッションを見つめ直す」というテーマで開催!
「Share Your Story」のコンセプトなどについてはこちらから⇒http://miosaito.net/blog/1825.html
1. 西村さんによるストーリーテリング
まずは、ゲストスピーカーの西村さんに、ライフストーリーをお話いただきました。
西村さんは現在、大手人材総合会社で働きながら「二兎を追って二兎を得られる世の中をつくる」というビジョンを掲げた株式会社HARES(ヘアーズ)を起業し、代表取締役を務めています。19歳で「学生パパ」になった西村さんは、今では3児の父親でもあります。
さまざまな「顔」を持って活躍する西村さんの姿からはなかなか想像がつかないかもしれませんが、子どもの頃に両親の離婚や生活保護を経験し、自分の環境に失望しかけていた時期もあったと言います。
しかし、中学の先生に掛けられたある言葉をきっかけに、「自分は社会に恩返しする義務がある」と意識が変わり、公務員を志します。その後も、大学在学中の長男の誕生やNPO法人ファザーリングジャパンでのインターン、人材総合会社への入社、社内異動などの転機を迎えるごとに、自分が人生において果たしたい使命=「ライフミッション」を見つめ直し、更新し続けてきました。
子どもの頃、ケガのせいで唯一の心の支えだったサッカーができなくなったこと。あまり学校にも行かず、はまっていったインターネットで公開していたネット小説で「誰かが自分の発信を楽しみに待っていてくれている」喜びを感じたこと。思いがけず子どもを授かり、大学を辞めて働こうとしていたときに、「大学はきちんと卒業すること」を条件に結婚と出産を許してくれた義父母のこと・・・。何度も何度も訪れた試練のたびに、どんな風に自分の人生を捉え、前に進んできたかを淡々と、しかし力強く話してくださいました。
「人生に正解はないけれど、納得解はある。その納得解を選び取れるようになるためには、成功体験を重ねて自信をつけていくことが必要なのでは。自分の経験したことにどれだけ意味づけする機会を持てるか?『納得解を出せてるよね』と自己肯定できることが大切だと思う」という西村さんの言葉は、とても説得力がありました。
2. リフレクション・サークル
今度は参加者それぞれが自分の気付きを振り返る時間です。
西村さんのお話を聴いて、共感したこと・驚いたこと・疑問に思ったことを付箋に1枚ずつ書き出し、グループ内で共有しました。
【共感】
・専業主婦歴の長い母のスキルが少なかったことで、母親自身も西村さんたち子どもも苦労したのでは。
・中学時代に暗い経験をされていたこと。
・人生の「点」を打っていくことが大切。
・コネクティングドッツの「点を打つ方」に着目する重要性。
【驚き】
・自分でその都度できること、居場所を探し、見つけ、創り続けたことは本当にすごい。
・個人のブログやサイトでたくさんの読者を増やせたこと。
・育った環境が自分と似ている部分が多かった。
・ブログ(副業)を会社の役員に評価されたこと。
【疑問】
・父親への思いはどう移り変わっていったのか。
・いつも全力で、息切れすることはないのか?
・中学校の恩師との普段の関係は?
・複業によるデメリットはあったか?
一見、「とても特殊な人生」に感じられる西村さんのライフストーリーから、参加者それぞれが自分との共通点を見出し、特に西村さんが大切にしている“Connecting the Dots”(点をつなげること※)という考え方に共感する方が多いことが印象的でした。
※参考:2005年、スタンフォード大学卒業式でSteve Jobsが行ったスピーチが有名ですね。こちらから日本語字幕付きの動画が観られます→https://www.youtube.com/watch?v=RWsFs6yTiGQ
3. それぞれのストーリーを乗せて対話をふくらませる
さて、後半は、参加された皆さん一人ひとりのストーリーも交えながら対話する時間です。
いつもであれば、いくつか小テーマを設定するのですが、今回はフリースタイル!
西村さんのストーリーを呼び水に、自由に対話が広がりました。特に盛り上がったトピックについて(参加者のプライベートな話は除いて)少しだけご紹介します!
子どもに関する公共政策
:全ての子どもに機会を提供するためには、お金と人が必要。しかし、政治の世界ではシニア層の支持を得るためにどうしてもそちらよりの政策が増える。どうしたらその負のスパイラルから抜け出せるのか?また、そういう状況に対して文句を言うだけでなく、自分たち市民に何ができるのか?政治の世界だけでなく、ビジネスの世界でどう貢献できるのか?
社会問題との向き合い方
:北海道で小学校2年生の男児が行方不明になった事件があったが、「対岸の火事」のように父親を批判する声が多いのが残念。たしかに世の中に問題は多いし、健全な批判はある程度必要だが、批判だけして何も行動を起こさない人が多いことこそが社会課題ではないかと感じることがある。自分ごととして考えていく大人が増えることで、子どもも社会問題と向き合っていくことができるのではないか?その延長線上にキャリアがあるのでは?(では、同じバックグラウンドや原体験を持たない人と問題意識を共有するには?)
自分で自分を認めること
:(西村さんが採用の仕事をしていて)「自分に何ができるかわからない」と自信がなく、前に進めない学生が多いと感じる。人生を遡って聞いてみると、誰にでも素晴らしい経験がある。本当はいろんな「点」を打ってきているのに、自覚できていない人が多い。だから、そのことに自分で気付けるようなフィードバックをしてあげるだけで顔つきが変わる。
就職活動は本来、自分の打ってきた「点」に気付ける機会であるはずだが、表面的なアウトプットをする場になってしまっていて、「サークルで副代表をしていました!」みたいなアピールばかりが増える。本当は、大学3~4年生の就職活動以前に、自分の人生をふりかえり、後悔ではなく「あのときの経験は間違いではなかった」と徐々に思える時間が必要なのではないか?
そのほかにも、ギャップイヤー/介護士や保育士の待遇問題とキャリアの複線化/介護と育児の両立/これからの働き方とポータブルスキル/キャリアチェンジ・・・などなどたくさんのテーマについて対話がありました。
西村さんから最後に、「ライフミッション、と言ってしまうとカッコ良すぎるかもしれないけれど、『勝手な使命感』を持つことがとても大事だと思う。誰からやってと頼まれているわけでもないのに、自分がやるしかない!と思えるテーマ。自分で自分をキャスティングする感覚で、自分なりに課題に取り組んでいる」というお話があり、それぞれに想いを巡らせたようでした。
4. ふりかえり:今日の学びと気付き
西村さんによるストーリーテリング、そして参加者同士の対話を通じて「新しく気付いたこと」と「これから考えてみたいこと」を一人ひとりお話しいただきました。
新しく気付いたこと
● SNSなどが発達しているけれども、こういう双方向かつ多様性のあるリアルな「場」の大切さを感じた。
● (ブログを読むと「尖っている」印象だったが)西村さんがいい人だった!(笑)
● 「ミッションを更新する」という柔軟性、レジリエンスのようなものが必要。
● ディーセントワークやパラレルキャリアなど(今日の場だけで考えると)意外と浸透してきているのかな?
● 「自分の好きなことが見つからない」というのは普通のことなんだな、と自分にとっては新鮮だった。
● 今日来たからこそ出会えた人たちの価値観や大切にしていることに触れられて良かった。
これから考えてみたいこと
● 「勝手な使命感」「自分キャスティング」という言葉が印象に残った。自分だからできること、はあらためて考えてみたい。
● 自己肯定・シティズンシップ教育・使命感など、今日出たトピックについて持ち帰り考えてみたい。
● 選択性の高い社会は良いものだと考えていたが、一方で負荷がかかる部分もあるのではないか、という視点。
● 自分がいま置かれている環境は、2~3年後にやりたいこととはかけ離れているので、今はインプットの期間と割り切ってしっかり行動していきたい。
● 価値観が固まってしまうのが嫌なので、いろんな人に出会える場に出ていきたい。
そしてゲストの西村さんからは、「日々自分のことを内省したり書いたりする機会は多いが、今日のようにストーリーとして共有しきる、ということはあまりなかったので、話しながらあらためて自分の原点や大切にしたいことを認識し、『ムダなことなんて一つもなかった』と振り返ることができた。いま自分が勝手な使命感を持っている、働き方・生き方を変えることや、子どもの貧困の再生産を止める、という課題は難しいけれど、みんなが課題だと思っているのであれば、みんなで力を合わせて向き合っていきたい、と覚悟を新たにした」とコメントがありました。
また、「子どもも大人も、まず自分自身を認める、というところから全てが始まる。自己を肯定する場をどう普遍的に作っていけるか?」という問いは、Share Your Storyを続けている理由とも重なり、主宰者のわたし自身も考えていきたいと思いました。
* * *
いかがでしたか?今回も、ゲストと参加者の方々の皆さんのご協力のおかげで、充実した時間を過ごすことができました。あらためて感謝申し上げます^^
ストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」は、これからも毎月開催していきますので、ご興味ある方はPeatixコミュニティにぜひご参加ください!(オリジナルURLに変更しました★)
▼Share Your Story | Peatix
http://shareyourstory.peatix.com/
毎月開催中のストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」#4が無事終了しました♥
5月は鈴木雄飛さんをゲストにお迎えし、「原体験を未来につなげる」というテーマで開催!
「Share Your Story」のコンセプトなどについてはこちらから⇒http://miosaito.net/blog/1825.html
1. 雄飛さんによるストーリーテリング
まずは、ゲストスピーカーの雄飛さんに、ライフストーリーをお話いただきました。
株式会社電通で働きながら、“秀逸なアイデアの法則性を盗むためのWEBマガジン”「アイデアの補助線」を個人で運営する鈴木雄飛さん。決して恵まれた家庭環境とは言えなかった子ども時代を過ごし、「我慢するべきではないのに、オトナにならざるを得ない子ども」に対して、心を寄せてきました。
● ”環境を変える力がなかったから、自分の頭の中を変えるしかなかった”子ども時代。家庭内の不協和音に怯えながらも、なぜ自分はこういう状況に置かれているのか、どうすればいいのかを必死に考えていた。
● 高校のときに出会った「世界では、3秒に1人の子どもが貧困で亡くなっている」というホワイトバンドの広告に衝撃を受けた。自分と同じかそれ以上に、ヒドい現実に打ちのめされそうな人に対して生理的に共感し、怒り、変えたいと思うようになり、大学では社会貢献活動に身を入れようと決めた。
● 国際NGOでのユース活動や、当時注目を浴び始めた社会起業家を志していくつかプロジェクトに携わったが、自分には「社会を変える」事業は興せないと感じるように。学生は学生らしく、と海外ボランティアなどもしたが、残ったのは達成感よりも違和感だった。小さな点を結んで社会を良くしようとするのは限界があるのではないか?など・・・
● 「無関心だったものを興味津々に変える」というコミュニケーションの力に惹かれ、広告代理店に入社。自信を持って世に送り出せるプロジェクトも担当したものの、昨年の異動で状況が一転、アイデアを必要としない広告メディア売買の部署に配属され、「自分は本当は何がしたかったのか?」「これまで進んできた道は、本当にやりたいことに近付いていたのか?」と悩み、心身が不調に。
● 原体験が強すぎるあまり、「社会にいいことを実現できないなら自分が生きている価値がない」、「20代までに、人様に認めてもらえるような、社会を変える取り組みを実践しなければ」と心の何処かで思っていたことに気付いた。しかし、それには積み重ねてきたものが少なすぎた。もっと、目標を計画に変えないと、叶わないと思い直した。
● 自分の生きてきた意味ぜんぶを使い、40代までに「心を変えることでしか生き延びられなかったあの頃の自分」を救う、と目標を再設定。「地道が近道」と信じて、今いる場所でできることを積み重ねていこうと決意した。
「原体験を、呪いにするのか。希望の灯火にするのか。”あんなことがあってよかった”と未来の自分に言わせてあげられるかどうかは、今の自分次第」という雄飛さんの言葉が、とても印象的でした。
2. リフレクション・サークル
今度は参加者それぞれが自分の気付きを振り返る時間です。
雄飛さんのお話を聴いて、共感したこと・驚いたこと・疑問に思ったことを付箋に1枚ずつ書き出し、グループ内で共有。参加者によっていろんな感じ方をするんだな、というのが良く分かる時間です。
今回、「共感」として多く挙げられたのは、雄飛さんの考え方や姿勢について。たとえば、
● 環境を変えられないならば、自分を変えるしかない。
● 起こってしまった出来事は変えられないけれど、その意味は変えられる。
● 何をやるかではなく、どうやるか、どう伝えるか。
● ほかの人が考える正しさは、どうでもいい。
● 消費するのではなく、蓄積する生き方をする。
これらは一方で、なぜそう考えられるのか?という「驚き」項目として挙げた人も多い印象でした。
また、“自分も同じことを感じたことがある”という意味での共感としては、以下のもの。
● ボランタリーな人は、熱すぎて伝え方がうまくないことがある。
● 社会に対して何か良いことをしたいというモチベーションと一貫性。
● 「社会を良くしたい」というざっくりとした目標と、それを持つに至るまでの強い原体験があると、それ以外を受容できなくなることもある。
そのほか「驚き」として挙げられたのは、
● 高校生の時から志を持って大学を選択したこと。
● 自分が忘れたいけれど忘れちゃいけない過去のことや考えを、細かく記録していること。
● 学生時代からNGOやボランティアなどたくさん活動してきたこと。
● 複雑な家庭環境で育って、それをポジティブなエネルギーに変えられたこと。
などでした。
そして、実にさまざまな「疑問」が挙がりました!雄飛さん本人に聞いてみたいこととして、
● 妹や親との関係の築き方
● 「ぶさいくな人生」と言っていたが、どのあたりがそう思いますか?(聞いていて、全然ぶさいくだと思わなかった)
● もしかしたら原体験になっているかもしれないことを“忘れること”についてどう思いますか?
● アイデアを思い付くためのコツは?
また、
● どういう未来にしたいか?の方向性の見つけ方
● 目標を計画にできていなかったと気付き、「目の前の小さなことを積み重ねていく」となぜ思えたのか?
といった質問に対しては、雄飛さんは「正解は自分にもわからない。だから、自分も試行錯誤している途中です」と真摯に答えてくださいました。
3. 「自分だから持てる」問題意識について対話する
さて、休憩をはさんで後半は、参加された皆さん一人ひとりのストーリーを共有しながら対話する時間です。
今回のShare Your Storyのテーマは【原体験】=人の生き方や考え方、行動に大きな影響を与えた幼少期(過去)の経験、というデリケートな部分も難しいものだったので、どのように進めるか主宰者として直前まで迷いました。
まず導入のアイスブレイクとして、名前と普段の活動や仕事だけでなく、
● 最近疑問に思っていることは?
● いま関心のあることは?
ということも自己紹介し合いました。
(さまざまなタイプの疑問と関心が挙げられ、もっと深く聞きたかった!)
そして、ペアを作って次のQ1.とQ2.について5分間のインタビューをし合っていただき、最後に個人個人でQ3.について考えてもらいました。
Q1. 最近、「どうにかしたいな」と問題意識を持っていることは?
Q2. なぜ、「あなた」がそれを問題だと思うのですか?
Q3. その問題に対して「あなた」はどう関わっていきたいですか?
ここではテーマにしか触れませんが、皆さんの問題意識がバラエティ豊かでした!
● 保育園入れなかった問題
● なぜ弱い人に厳しいのか
● 中学生がふたりで手をつないで線路に飛び込んだというニュース
● 自由にのびのび遊べる場所の少なさ
● なぜ多くのメディアは視聴者や弱者に迎合するのか
● 自分のやりたいことだけやることが正義だという風潮
● 日本の自殺者の多さ
● ジェンダーに対する固定観念
● LGBTのトイレ問題
● 日本人働きすぎ問題
参加者それぞれの問題意識の背景(仕事や日常生活など)について、「自分」目線で考えて相手に伝える、という機会を持ちたいと思い、ペアインタビューという形式にしてみました。それぞれユニークな視点を持っているのが興味深かったので、またこのようなテーマでワークをやる時には、もっと多くの人の話を聴けるよう工夫したいと思います!
4. クロージング:今日の学びと気付き
雄飛さんによるストーリーテリング、そして参加者同士の対話を通じて学んだこと、気付いたことを一人ひとりお話しいただきました。
こちらで一部ご紹介します。
● 雄飛さんは勉強熱心で、常に問題意識を持っている。自分は結構ポジティブで、問題を問題と捉えていないかもしれない。もっと勉強していきたい。
● 辛かった経験も含め、深いところまで掘り下げた話を近い距離で聴くのは結構しんどいと感じた。一方で、深いぶん、自分がエンパワーメントされた。
● 自分にできることを、やりながら考えていきたい。日々フラグを立てながら過ごしたい。
● あまりこういう話を聴く機会がなかったので新鮮だった。自分もメディアを通じた社会貢献がしたい。
● 自分に留学経験があるせいか、社会に日本らしさを求めている、という自分の思考のクセに気付いた。
● 自分はすぐネガティブな傾向に入りやすいが、こういう生き方をしてきた自分だからこそできることがあるとインタビューを通して気付くことができた。
● 一人ひとりストーリーがあるんだということがわかった。もっといろんな人に話を聴いてみたい。これまで過去は過去、と割り切ってきたが、未来にどうつなげられるか考えてみたい。
● 今日、一番多くのことを学んだのは、ゲストスピーカーである雄飛だと思う。自分を反芻することをもっとしていきたい。最後の対話は「あなた」はどう思うか、と強調されていたのが、「自分の体重を載せる」という意味で大事だと思った。
そして最後にゲストの雄飛さんは、「コンプレックスはあるけれど誇りがある人生だと思っています。原体験のその先を、どう生きるかは自分次第」だとあらためて話してくださいました。
* * *
次回開催は6/4(土)「ライフミッションを見つめ直す」
ストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」は、これからも毎月開催していきますので、ご興味ある方はPeatixコミュニティにぜひご参加ください!(オリジナルURLに変更しました★)
▼Share Your Story | Peatix
http://shareyourstory.peatix.com/
次回(#5)ワークショップは、「ライフミッションを見つめ直す」というテーマで6/4(土)に開催予定です。
参加お申込みをお待ちしています!⇒http://peatix.com/event/169954/
毎月開催中のストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」#3が無事終了しました♥
大久保真衣さんをゲストにお迎えし、「出会いを生かして夢に近付く」というテーマで開催!
「Share Your Story」のコンセプトなどについてはこちらから⇒http://miosaito.net/blog/1825.html
1. 真衣さんによるストーリーテリング
まずは、ゲストスピーカーの真衣さんに、ライフストーリーをお話いただきました。
● 引っ込み思案だった幼少期や、コンプレックスを克服した学生時代、社会人になってからの挫折など、「これまで」のお話。
● 社外活動に取り組みながら見つけた目標:
・「自信がない、見せ方がわからないから輝けない」そう思っているモノ・コトの可能性を広げたい。
・会社にとらわれずに稼ぐ方法を見つけたい。
・たくさんの人がプレゼントしてくれた「出会い」のチャンスを、今度は自分がプレゼントできる側になりたい。
● 会社員をやりつつ、休日・土日を使ってチャレンジしたイベント企画と、真衣さんのこだわり。
● こうした活動を通じて見えてきた夢:
・自由&ハッピーに生きるために、スモールビジネスや小商いなど、「好き」を仕事として実現する仕掛けづくり。
・価値や思い(ストーリー)のあるものを、「オシャレ」や「可愛い」を通してプロモーションする。
・「人生が加速する」出会いをつくる。
● 「出会い」を生かすために、イベント参加時やSNS発信で大切にしていること。
● やりたいことを見つけ、未来を変えるために普段やっていること。
・・・などなど、素敵な写真たっぷりのスライドを使ってイキイキとお話いただきました!
参加者の皆さんも真剣にメモを取って聴いていたのが印象的でした。
2. リフレクション・サークル
今度は参加者それぞれが自分の気付きを振り返る時間です。
真衣さんのお話を聴いて、共感したこと・驚いたこと・疑問に思ったことを付箋に1枚ずつ書き出し、グループ内で共有。
● 共感:自分の直感や意志を大切にしている/会う人・参加するイベントを選択している/手帳を2冊持って、なりたい自分について考えたり振り返ったりする時間を取っている/「会社員」などの既存のカテゴリーに縛られず、自分オリジナルにつくっていく など
● 驚き:外見のコンプレックスを克服したこと/コンプレックスがいろんな活動のきっかけになっている/興味さえあれば、どんなイベントにも一人でも参加する/イベント中、常に全体に身体を向けてオープンスタンスを示すようにしている/忙しい中でも、気になった人への連絡を出会ってから1週間以内にする/社外活動についてSNS上では会社の人には見せないなど、発信ルールがある など
● 疑問:不特定多数にウケるためではなく「自分のために」SNSを使うとは?/人やモノの価値を伝えるとき、どのようにそれを見つけているのか?/ロールモデルはどのように探しているのか?/どのようにスケジュールをコントロールしているのか?/行動力や自信はどこから?/モチベーションが上がらないときはどうしている? など
今回新たな試みとして、みんなの気付きを全体で共有できるよう、休憩に入る前に付箋をホワイトボードに貼り出してみました!
休憩時間は、お菓子をつまみながらワイワイ盛り上がっていました♪
3. 「良い出会い」について対話する
さて、休憩をはさんで後半は、参加された皆さん一人ひとりのストーリーを共有しながら対話を楽しむ時間です!
今回のテーマは「出会いを生かして夢に近付く」ということで、3つの問いに沿って「良い出会い」について考えていきました。
Q1. あなたにとって、「良い出会い」は何でしたか?
・人:学生時代の友人/何でも話せる仲間/会社やイベントで出会ったキーパーソン など
・もの:カメラ など
・場所:読書会/自由大学/アカペラサークル/職場/チェコ/ポートランド/選挙事務所のアルバイト など
・考え方:幸せとは、自分の視点次第でいくらでも得られるという捉え方 など
Q2. なぜ、その「良い出会い」を得られたのだと思いますか?
・失恋からの自己啓発!そこからいろんなイベントに参加したから。
・縁と運とタイミング。
・自分の直観、好奇心に正直にアクションしたから。
・自分のことを素直に話せたから。
・怖がらない、感謝することを忘れない、興味を持つことを大切にしたから。
・やりたことを友だちに話していたから。自分の気持ちのままに行動したから。
・自分の想い、考えを発信していた、勇気を持って行動した、そして自分にウソをつかなかったから。
・チャレンジ&オープンマインド!
・生き方、人生に迷っていて場(コミュニティ)を探していたから。
Q3. 今後、「良い出会い」を得るためにどんなことを心掛けたいですか?
・自分を認め、素直でいること。自分にウソをつかない!
・出会った人に“紹介したい”と思われるよう、自分のアピールポイントを抽出する。
・協力を依頼されたら、直感で見極めて判断する。逆にイイ!と思う人には会ってから1週間以内にコンタクトを取る。
・お誘いのメールは見てから遅くても1週間以内に返事する。「行けたら行くね!」はNG。
・こまめにSNSで想いやイベントについて発信する。
・つながっていきたい人には、自分から感謝の気持ちを伝え、積極的におさそいする!
・なりたい姿・成し遂げたいことを明確にする。そのために振り返ること、考えることを大切にする。
・待っているだけじゃなくて自分からアクションを起こす(話しに行く、連絡する、ご飯や遊び、イベントに誘ってみる)。
・振られることを恐れずに誘う。
・Happyな表情、メールは即レス→信用を得る、相手の良いところを見つける、ほめる。
限られた時間でしたが、「出会いを生かす」ためのヒントがたーくさん出されました!
最後の問い「今後心がけたいこと」については、せっかくなので全体で共有。
4. クロージング:今日の学びと気付き
3時間のワークショップもあっという間に終わり!
真衣さんによるストーリーテリング、そして参加者同士の対話を通じて学んだこと、気付いたことを一人ひとりお話しいただきました。
こちらで一部ご紹介します★
● これまで出会いは「運命的」なものだと思っていたので、それを得られた理由など能動的に考える良い機会になった。
● 真衣さんのSNSの使い方がとても勉強になった。これまでFacebookの抵抗があったが、グルーピングなどうまく活用していきたい。
● 等身大の自分を整理したいと思うようになった。共感・驚き・疑問を細かく共有するなど、場のつくり方が参考になった。
● 今までここまで深く真衣さんと話す機会がなかったので、新鮮だった。
● 真衣さんのことを実は全然知らなかった!人って奥深くて面白いと感じた。深掘りするのって楽しい。
● あらためて、自分はこれまで「出会い」に恵まれていたと実感し、感謝の気持ちが湧いてきた。今まで出会った人たちに何かプレゼントできる自分でありたい。
● ライフストーリーを聴いて終わりではなく、対話ワークをすることで自分自身のことも見つめ直すきっかけになった。
● 「等身大」ってどういうことだろう?という自分なりの問いを持って参加した。自分なりの解釈では、「今、この時を認める」、答えが出ないことも良しとするということかなと思った。
皆さん、たくさんの学びと気付きを話してくださり、主宰者のわたしにとっても本当に勉強になりました。
(時間が足りない!という声も多かったので、次回からは終わりの時間を30分延長する予定です^^)
* * *
次回開催は5/14(土)です!
ストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」は、これからも毎月開催していきますので、ご興味ある方はPeatixコミュニティにぜひご参加ください!(オリジナルURLに変更しました★)
▼Share Your Story | Peatix
http://shareyourstory.peatix.com/
次回(#4)ワークショップは、「原体験を未来につなげる」というテーマで5/14(土)に開催予定です。
参加お申込みは4月下旬にスタートしますので、ご興味ある方は上記コミュニティをフォローしてくださいね!
月1で開催しているストーリーテリングと対話のワークショップ「Share Your Story」、第2回目が無事に終わりました!
今回は、電子書籍と紙の書籍のハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」様よりご協賛いただきました★ありがとうございます!
▼Share Your Storyを始めた背景や想いについてはこちら。
http://miosaito.net/blog/1825.html
さて、今回のテーマは「環境の変化をポジティブに捉える」。ゲストにお迎えしたのは、2012年から自身のキャリアプランや生き方を考えるイベント「Connect!」を主宰している栗林真由美さん。2014年に第一子を出産され、産休直前に以前より興味があったアニバーサリープランナーの資格を取得し、育休中には育休プチMBA、ママのためのプロボノ「ママボノ」など興味のあるプログラムに多く参加するなど、環境が変化する中でも行動し続けることでご自身の可能性を広げてきました。現在は元の職場に復帰してちょうど1年が経とうとしているところ。
最初の企画段階では、「産休・育休をどう有意義に過ごすか」といったテーマでお話していただこうかな、と考えていたのですが、打ち合わせの段階で真由美さんのお話を聴いていて、「女性の出産に限らず、人それぞれ経験している環境の変化について対話する場にしたいな」と思ったので、最終的に「環境の変化をポジティブに捉える」というテーマ設定にしました。
ゲスト・栗林真由美さんによるストーリーテリング
以下、真由美さんが話してくださったお話のエッセンスです。
相手と真っ向からぶつかる経験
・お互いやりたいことを尊重するためにパートナーととことん話し合う。
評価=会社はもう古い?!
・会社の評価だけ(=一輪車)よりも、社外でも様々な活動の場(=自転車や自動車)を持つ方が、遠くまで行けるし、可能性が広がる。
子どもができて自由になった?!
・産休に入ったばかりの頃は、社会から断絶されたようで孤独な気持ちを抱えていた。
・子どもがいると、睡眠や食事の時間を削られるのは確か。でも、子どもは最強のサポーター。子どもがいるからこそ、自分のやりたいことに挑戦して背中を見せようと思える。
ロールモデルなんていらない
・ロールモデルを見つけた、と思っても、その人の状況もいつ変わるかわからない。1人のロールモデルを探すよりも、たくさんの人の良いパーツから学び、自分が心から納得できる選択をした方がいい。
タイムマネジメントよりも大事なこと
・あれもこれも…と詰め込むよりも、心の声を聴き、本当にやりたいことだけに集中する。
・全部自分でやろうとしない。子育てはチーム!夫のヘルプや家事代行サービスを利用してもいい。
挑戦のススメ
・挑戦=dots(点)を作ること。全ての点はいつかつながるから、長い目で見たら失敗なんてない。
・点は、直感で選ぶ。何かしらのひっかかりがあれば、それは興味があるということ。
How to study
・紙とペンを持って机に向かったり、資格を取ったりすることだけが勉強じゃない。今ある環境で最大限に学ぶ方法を考える。
・ママ友とのLINEのやり取り一つとっても「気遣いできる人だな」など学べることはたくさんある。
真由美さんによるストーリーテリングのあとは、参加者の共感/驚き/疑問をシェアしました。
「真由美さんは意思が明確だけれど、飄々とした雰囲気がある。しなやかにいられるコツは?」という質問に対して、「それはたぶん、たくさん行動して、失敗の場数を踏んできた自負があるから。思い返せば、母親からは『あなたは凡人なんだから人の2~3倍努力しなさい』と言われてきたし、陸上部時代は顧問から『二流でも頑張れば超二流になって、一流の人たちと互角に戦える』と言われた。自分は基本的に“普通の人”だからこそ、失敗したっていい、挑戦し続けるしかない、という気持ちが根底にあるのかも」と話してくださいました!
対話「それぞれが経験した環境の変化から学べること」
後半は、ゲストスピーカーの真由美さんも交えてアイスブレイク&対話タイム。
参加者一人ひとりのエピソードが聴きたい!ということで、いくつかの質問を投げかけながら進めました。
皆さんが直近で経験した環境の変化は何ですか?
出産/転職/社外コミュニティへの参加/パートナーとの距離 など
時間の使い方はどう変わりましたか?
子どもが第一、自分のことは隙間時間で/社外活動に参加するため残業を減らす意識/一人の時間増やした など
人との関わり方はどう変わりましたか?
子どもといることで、これまで関わりがなかった層との接点が増えた/古くからの友人よりも新しい人と過ごす時間を増やしている/人はみかけによらない。選り好みしないようになった など
難しいなぁと感じていること、逆にチャンスかもと思うことは何ですか?
新しいことを勉強したい、でも自信がない/育児に対する世間のネガティブなイメージを払拭するのが難しいけれど、逆に自分たちがロールモデルとして楽しさを伝えていけるかも/優先順位の付け方 など
その変化は、何を学ぶためのステージだと思いますか?
自分が本当にやりたいことを見つける/40代になる前に、自分の経験を増やす/柔軟性を学ぶ など
・・・主宰者の想像を超えて、皆さん様々なことを「環境の変化」として自覚していることがわかり、少しずつエピソードをお聞きしただけでも大変面白かったです!参加者同士で共感し合う部分も多くあったようで、それぞれの状況は違えど、共通テーマで対話を広げることができました。
参加者の皆さんの感想
アンケートの結果、参加者全員から「とても満足」という回答をいただきました!アンケートでいただいたコメントをいくつかご紹介します。
● 現在の自分自身の置かれた環境は、なにを学ぶフェーズなのかという事を整理できたことは大きな収穫でした。
● 仕事の話で悩みや解決策(ヒント)を得る事が出来ました。
● (印象に残ったのは)素直に仕事や私生活で普段考えている事を共有できた事。 みんな同じところで悩んでる。
● 難しく考えずに肩の力を抜いて話せる雰囲気が良かったです。産休育休といった括りではなく、「環境の変化」というテーマで様々なバックグラウンドを持つ方々のお話が聞けたのが面白かったです。
● 初めて会った人同士でも共感できることがたくさんあって深く話すことができ、議論でも雑談でもない、対話の魅力に気が付きました。じっくり対話するようなイベントが初めてで緊張していたのですが、項目ごとにポストイットに意見を書く、自己紹介の仕方の誘導などの工夫で話がしやすくとても良かったです。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!!
次回の開催予告
Share Your Storyでは、今後もゲストの等身大のストーリーテリングをもとに、「正解のないテーマ」について対話する場をつくっていきます。次回(#3)は、「出会いを活かして夢に近付く」(仮)というテーマで、4月2日(土)14-17時に開催!来週からPeatixでお申込みを開始します。
Peatixのグループページ(http://peatix.com/group/33381)に参加してもらえれば、イベント開催情報が更新されると通知を受けられるので、ご興味のある方はぜひ:)