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『産む、産まない、産めない』の背景にある女性の意思と選択。

甘糟りり子さんの『産む、産まない、産めない』を読みました。
 
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これを読んで思ったことは、
”can / cannot”(できる/できない)
だけじゃなく、
”will / will not”(する/しない)
という多様な「意志」が尊重されるって大切だなぁ(でもなかなかされにくいなぁ)ということ。
 
幸せの形は人それぞれで、正解なんてないはずなのだけど、結婚・妊娠・出産に関しては特に、「こうするのが自然(当たり前)」という無言の押し付けが生まれがちな気がする。
 
結婚や出産をした人が「素晴らしい経験だった」と感じていたとしても、「したいけれど、できない(cannot)」とか「できるけれど、しない(will not)」という選択をした人が”人生損してる”わけではないし、
 
「経験している人がエラくて、経験していない人は半人前」みたいな考え方も、なんか違う。
 
(帝王切開でお子さんを産んだ知人が、「お産の痛みを経験していないなんて母親失格」と、自然分娩で出産した人に言われたことがある、と話していたけれど、わたしはそれを聞いてびっくりした!)
 
自分が生きられる人生はひとつきりで、選べる道には限りがあるのは当然だもの。だから悩むんだもの。女性も男性も。
 
人の数だけ葛藤があって、選択と決断があって、そこには意志があるということ、ちゃんと忘れずに尊重できる自分でありたいなぁ、と思わずにはいられない1冊でした。