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渡英6日目にして、ちっぽけなことで泣いた日。

タイトルのままなんですけど、
イギリスに来て、はじめて泣きました(※まだ6日目です/笑)。
 
わたしの状況として、学部時代に某機構から借りていた奨学金の返済期間を、来年までの留学期間中は猶予してもらう必要があり、その申請に必要な在学証明書を発行してほしい旨、大学にEメールで依頼していました。
しかし、なかなか返信が来なかったため(今の時期はとても忙しいみたいです)、直接オフィスへ質問しに行ったのです。
 
2014年7月~9月はPre-sessional(アカデミック英語)コース、
2014年9月~2015年9月はMA(修士課程)コースに在籍するのですが、
この期間中、まるまる奨学金返済を猶予してもらうためには、両方のコースの内容を含んだ在学証明書が必要。
 
在学証明書を提出することが望ましいけれど、すでに受け取っている入学許可書(オファーレター)でも代用可能、と機構のウェブサイトに書かれていたため、まずは在学証明書のサンプル(奨学金の機構が定めているフォーマット)を持参して発行の可否を聞きに行ったところ・・・
 
わたし「先日メールで依頼した件なのですが、このサンプルの形で証明書を発行してもらうことはできますか?」
 
ジャッキー(スタッフ)「何このフォーマット?大学が定めているカバーレターじゃないと発行できません」
 
わたし「これは〇〇という機構から指定されたフォーマットで・・・」
 
ジャッキー「無理です。しかもまだMAコースは始まっていないから在学証明は出せません。ここのオフィス(CELT=英語指導センター)ではPre-sessionalコースの分なら発行できます。でも、このフォーマットでは無理。バサッ」
 
(なぜか証明書のサンプルをジャッキーに取り上げられてしまった・・・!)
 
わたし「わ、わたしはMAコースの分も併せて証明書が必要なので、それがもらえないということであれば入学許可書で代用しま・・・」
 
ジャッキー「だから、MAコースの証明書はここのオフィスでは出せないし、まだ始まっていないから無理です」
 
わたし「いえ、もう証明書を発行してもらう必要はありません。すでに入学許可書があるのでそちらで・・・」
 
ジャッキー「どういうこと?あなたの言っている意味がわからないんだけど。Pre-sessionalコースの分はここで発行していいのよね?」
 
わたし「混乱させてすみません。申請の方法が2パターンあって・・・」
 
(うわ、ジャッキー怒ってる・・・!説明しようとしてもNO!って被せてくるから伝えられない・・・!ちょっと質問したら帰ろうと思ってたのに、全然伝わらない・・・!)
 
いま話してる英語、めちゃくちゃだと思われているんだろうな・・・と、だんだん自分がみじめになり、泣けてきました。
 
わたし「あの!!すみません!!説明させてもらってもいいですか!!」
 
と涙声で訴え(笑)、あらためて話したところ、
 
ジャッキー「こちらにも誤解があってごめんなさいね。途中から混乱してきちゃって(※これは完全に、わたしが説明の順序を間違えたせいです、ごめんなさい)。でもそんな泣くことじゃないでしょ!ウクライナやガザで起こっていることに比べたら、わたしたちが招いた誤解なんて些細な問題じゃないの。あなたの英語力の問題云々じゃなくて、お互いにうまく伝わらないことなんて良くあることなんだから」
 
(・・・ちっぽけですよね。わかりますわかります。でもあまりに怖い顔で「無理です」と言われ続けるんだもの!)
 
結局、ジャッキーはその場でPre-sessionalコースの在学証明書を作成してくれて、「日本語訳も提出しないといけないんです」と言ったわたしのために、然るべき部署に翻訳文書の添付を依頼してくれました(本当は、そこまでオフィシャルな訳は付けなくて良いのだけれど・・・まぁいいか!)。
 
口調は常に鋭いけれど(これがわたしのやり方だから、と彼女は言っていました)、ジャッキーとても良い人・・・。
 
「新しく入ってきた学生よね?何か他に問題はある?」と聞かれたので、最近感じていたことを正直に話してみました。
 
わたしは修士課程の無条件合格(Unconditional offer)を持っているので、本当はPre-sessionalコースを8週間も受ける必要はなかったのだけれど、少しでも早くヨークでの生活に慣れたくて選んだこと。
 
それにも関わらず、寮もクラスも9割以上が中国から来た学生たちで、彼らはお互いに中国語で話すため、英語でコミュニケーションを取る機会があまりないこと。
 
するとジャッキー、「それは毎年のことなのよね、イギリスに来ているのに。でもわたしたちも『中国人の学生が多いから入学させられません』と言うわけにもいかないからね。『キッチンで中国語を話したらペナルティーを払うこと!』とか提案してみたら?(笑)まぁ、修士課程に入ったら他の国からもたくさん学生が来るし、状況も変わるとは思うけど」
 
そして、「でも、何にせよ今の環境を選んだのなら、その機会を存分に生かすことを考えるべき。たとえば、今の時期は夏休みだから、図書館に行けば他の学生に取られることなく文献が読めるでしょ。あとは、GSA(学生組織)の主催のイベントに参加するとか・・・」
 
と言い、本来なら別のコースの学生を対象としている集まりにわたしが参加できるかどうか、その場でGSA代表の学生にメールを送ってくれました。そのうえ、
 
「明日、Heslington Village(大学の近くにあるコミュニティ)で夫と夕飯を食べるから、あなたも一緒に来たらどう?英語でコミュニケーションを取る機会を増やしたいなら、たまには寮を離れるのも良いかも」
 
とディナーに誘ってくれました!しかも、今度は「誤解がないように」待ち合わせ時間や場所をメモに書いて渡してくれる始末(子どものおつかいみたいだ・・・)。
 
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わたしは、ぐしゅぐしゅと鼻水をかみながら(この時にはすでに、悔しいやらうれしいやらでジャッキーのデスクにあるティッシュをほぼ使い尽くしていました)、何度もお礼を言い、オフィスを後にしました。
 
ちょっと質問してすぐ帰るはずだったのに、結局1時間半も居座ってしまった!
ジャッキーの仕事を増やしてしまって申し訳なかったけれど、わたしのモヤモヤした気持ちはだいぶ晴れました。
 
・もっと要点を押さえて簡潔に伝えること。
(あれもこれもと詰め込まない)
 
・ちっぽけなことでナーバスになりすぎないこと。
(自分のメンタルの弱さ!)
 
・いま自分がいる環境を十分に生かす方法を考えること。
(後悔したらきりがない)
 
たぶん、1年間の留学が終わる頃には、「何であんなことで泣いたんだろう?」という程度の話になっているだろうな(この文章を書きながらすでにそう思っている/笑)。
でも、今日感じたことを忘れないようにしよう!と思いながら、寮までの長い長い道を帰ったのでした。
 
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