子どもの頃から
「どうしてあんたはそんなにのろまなの・・・!」
と言われて育ったわたしには、あるひとつの必勝戦略があります。
それは、
「誰よりも先に準備を始めること」。
つまり、スタートダッシュをかけること。
超シンプルですが、これが本当に大切!
わたしは、自分でもなぜなのかわからないほど何をするにも人の倍の時間がかかります。おまけに、忘れっぽくてケアレスミスも多い。たぶん、生まれつきなのだろうと諦めています(笑)
幼稚園に通っていたときも、工作の時間にわたしだけ終わらせることができず、製作途中の粘土をいじめっこ気質の同級生にぐちゃぐちゃにされたり・・・、
小学校のとき、どう頑張っても時間内に給食を食べ終えられないので、少なめによそってもらったり・・・
中学校の習字の時間は、筆を洗ったり硯を片付けたりという作業に人一倍時間を取られるから大嫌いで、先生に作品を提出するまでに周りが5枚書くとしたら、わたしは3枚だけ書いて終わりにしたり・・・
物心ついた頃から
「どうやらわたしは、みんなと一緒にスタートを切ると遅れを取るらしい」
という自覚が芽生えていたように思います。
「みんなに置いて行かれる!」という恐怖心を常に持っていて、
それを払拭するために「他の人よりも先に始める」ことが習慣になりました。
(だから、一夜漬けとか絶対にありえない)
誰よりも早くスタートを切ってリードを取っておけば、結果的に何とか人並みの時間で作業を完了できる。
もしくは周りが少しでも怠けたときには、わたしが少しリードすることができる、ということに気付きました。
まさに、イソップ寓話の「ウサギとカメ」です。
周りから、「あなたは何でもこなせるね」「苦労しなくていいね」と言われることがありますが、それはみんなが結果しか見ていないから。「限られた時間で人並みに結果を出す」ということが、わたしにとっては本当に難しいことで・・・。実際は、みんなより先に準備に取り掛かり、必死に作業を進めているから、何とか追いつけているだけです。そしてそれは、能力の高さゆえではなく、自分だけ取り残される恐怖心がわたしを突き動かしてきました。
大人になった今でも、「どうしてわたしは、何をするにもこんなに効率が悪いんだろう」と悩むことが多いですが、それに早く気付けたからこそ、課題を先送りにせず、すぐに物事に取り掛かる習慣が身に付いたと思っています。
イギリスの大学院に留学している現在、それが自分の強みだと気付けるようになりました。
たとえば、「エッセイは提出の3日前から書き始めれば大丈夫でしょ」という同級生がいる中、わたしはタイトルが発表されたその授業のあとにすぐ図書館へ向かい、然るべき文献を探しに行きます。
確かにわたしには余裕がないけれど、そのお陰で、他の人に借りられる前に本をゲットできるし、早めにドラフト(下書き)が仕上がるので提出前にチューターにアドバイスをもらうことができるので、周りよりも良い結果を出すことができる。
効率よくこなせる人がうらやましいな、という気持ちもありますが、人それぞれやり方があるから仕方ないですね・・・(涙)
コンプレックスや弱点があっても、それをカバーするやり方を自分で見つけられれば、むしろそれが強みに繋がります。
もちろん、努力だけではどうにもならないこともあると思いますが、少なくともわたしのように「何をするにも時間がかかる」という人には、「誰よりも先に始める」という必勝戦略がオススメ。すごく単純なことだけど、これが出来る人は意外と少ないのでは。人はいつも勤勉なわけではないので、早めにスタートを切っていれば、大抵の場合、人より結果を出すことができます。「何でも効率がいいうえに、スタートダッシュにも強い」という人にはどうしてもかなわないですが!
わたしは「天才型」でも「器用」でもないので、これからも愚直に自分のスタイルをブラッシュアップしていきたいと思います(^^;
(でもやっぱり効率良くこなせるようになりたい・・・)