3月も中盤に差し掛かり、イギリスの暗くて寒い冬も終わろうとしています(・・・と信じたい)。
キャンパス内で感じられる春の訪れ。早く暖かくならないかな~!
さて、先日、教育学部のライブラリアン(司書さん)が、修士論文執筆に必要なリサーチプロセスについてセミナーでプレゼンしてくれました。今後、リサーチを進めるにあたって役立つ情報がいくつかあったので、忘れないうちに箇条書きでまとめておきます。
1. Identify
・自分が調べたいトピックについて、問いを立てる(=リサーチ・クエスチョン)。
・どんな情報を集める必要があるか、整理する。
2. Contextualise
・自分のリサーチのコンテクスト(文脈)を把握する。
→トピック全体の大きな絵を思い浮かべ、自分のリサーチがどのその中でどこに位置するのか?
・リサーチの目的/文脈/情報源/限界について整理する。
3. Plan
・どんな方法で情報を検索するのか、何のリソースが入手可能なのかを把握する。
・しっかりとした情報収集のプランを立てておくことは、長い目で見れば時間の節約につながる。
・自分のリサーチ・クエスチョンを、いくつかの小さい質問に分解する。
・各質問の重要な単語(key terms)の類義語や別の表現で言い換えた言葉のリストを作る。
(わたしの例:community involvement / service learning / volunteeringなど)
4. Explore
・偏りなく様々なデータベース、検索エンジンから情報を収集する。
①大学図書館のデータベース(Library catalogues)
②学際的なリソース(Multidisciplinary resources)
- Scopus(スコーパス):世界最大級の抄録・引用文献データベース
- Web of Science:自然科学、社会科学、人文科学分野の論文データベース
- Google Scholar:細かい検索はできないが、キーワードだけで簡単に調べたい時には便利。
③主題別に特定したリソース(Subject specific resources)
- たとえば、教育学の分野であればERIC(Education Resources Information Center)の書誌データベース(bibliographic databases)など。
④専門家のリソース(Specialist resources)
- 統計資料、一次資料、新聞など。
⑤Web 2.0(参考文献としては使えないが、情報収集の手段として)
- 自分の研究分野に関連するブログ
- 関連団体のTwitter、Facebook
- Addict-o-matic(ソーシャル・メディアのリンクをキーワードで検索できるサイト)
5. Gather
・複数ワード検索などをうまく利用する。
・多くの書誌データベースでは(サインインすれば)自分の検索履歴が残せるので、それを活用する。
6. Evaluate
・自分が集めた資料はリサーチ・トピックに関連性があるか?
・引用の数が少なすぎたり多すぎたりしていないか?
・偏りなく、幅広いリソースから情報を集めたか?
7. Organise
・アプリを利用して、集めたリソースを記録しておく(どこから取った情報なのか明確にしておく)。
- EVERNOTE
- Google Drive
・引用文献管理ソフトウェア(Reference management software)を活用する(これすごく便利!!)
- EndNote(←うちの大学のオススメ)
- Zotero
- MENDEREY
・・・ざっとこんな感じです。手当たり次第に文献を検索してあとで迷子にならないように、ウェブサービスを上手く活用していきたいと思います!